2020 日本 演劇
!ネタバレしています!ご注意下さい!
子供の頃に学校で、とか
知り合いの演劇の舞台、とか
劇団四季のミュージカル、リトルマーメイド、とか
は今までにも経験ありますが、
自分で見たくてチケット取ったザ・演劇は初めてでした。
長澤まさみ、阿部サダヲということで興味があって。
何しろコンフィデンスマンで長澤さんの大ファンになったので。
松尾スズキさんは映画、恋の門で苦手なイメージがあって、ドラマでちょっと出てたりするのもイマイチ好きじゃないんですが・・・。
前述の知り合いの演劇、ですが、
確かミヒャエルエンデのモモみたいな、
時間警察だとか自分の記憶だとかそんな題材でひどく難解で。
大人が大真面目に小学生の男子役してみたり、ひたすら人間の内面に向き合うような、そんな雰囲気に入り込めなくて。
演劇に苦手意識を抱いたことを、観劇後の今思い出しています。
やはり演劇とはそういうものですね。
そう、強いメッセージが無いと舞台が埋まらないから。
奴隷、自由、戦争、差別、謝罪、生きる意味・・・
ミュージカルだからポップで面白おかしく描かれてはいましたが、
根底にはこんなメッセージがかなり強く織り込まれていて。
設定、セリフも泥くさくて。
でもあれだけあっちにもこっちにもとっ散らかって、
どうまとめるんだろう、と思ったけど最後は強引に大円団。
無理になんて到底まとまらない。
現実の社会だって人生だってとっ散らかってるんだから、
舞台上の物語以上に。
与えられた答えに満足するな、自由を履き違えるな、立ち上がれ、自分の意思で…
そんなメッセージが強すぎて、
素敵な歌のシーン、きらびやかな演出、楽しいダンス、
そのギャップをどう捉えたら良いのか分からなくなって
途中少し遠い目になりました。
でも結局、なんか、演劇独特のセリフ回しがしっくりこなかったな・・・。
これは松尾氏の脚本だからだろうか・・・
他も見てみたいと思います。
秋山菜津子さんの存在感は素晴らしかった。
歌も。大好きな長澤まさみの舞台だけど、初めて拝見したので鬼奴にしか見えなかったけど、秋山さんに目が釘付けで、目が離せなかった。
阿部サダヲはさすが。コミカルで、哀愁が漂っていて、一瞬で場の空気を変えてしまうすごい俳優さんでした。初日なのにかすれ声で、大丈夫だろうかって心配になってしまったけど。かすれ声なのに歌は完璧でした。
やっぱりぶっつけの舞台って、演劇の醍醐味なんだなぁ、と。
面白かったです。
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