ペーパー・ハウス 2

2017 Netflixドラマ スペイン シーズン2

ネタバレしています!ご注意ください!


こちらでシーズン1の感想を。

シーズン1、とっても面白かったので、

続きが気になって気になって・・・

早々に続編配信してくれて、Netflixありがとう・・・です。

まぁもともとは2シーズンに分かれているドラマではなかったようなので、

分けてきたのはNetflixなんですけどね・・。

シーズン2できっちり完結します!


全体的には、シーズン2では

展開が急、色々と雑、感傷的に間延び、

という、良くない展開が。

警察も人質も雑すぎる。

シーズン2は主にラケルと教授、あとは強盗達の心理描写が主な展開でした。

捜査本部責任者のラケル、こんな大事件なのに、

居場所分からない、連絡もつかない、あげく彼氏が首謀者、だったのに、

え!?自宅謹慎で済むの!?

あと、アンヘルの警備も一時的だし、ほんとにお粗末。

事件の首謀者に暗殺されたかもしれないのに、

作戦の時だけ警察総動員して、後はほったらかしか~い!!!

でもって単独行動のラケルにどんどんどんどん捜査の先を越されるという・・・

でまた、アンヘルだけが唯一の鍵、みたくなって、

しかもまたラケルに先を越されるという・・・。

まぁそこのラケル・アンヘルと部下たちとのやりとりはドラマがあって、

面白かったからいいんだけど。

とにもかくにもかわいそうなくらいお粗末な警察でした。

あとは人質、え?いたっけ?くらいの存在感ですね。

まぁみえないところでヘルシンキが見張って、

ナイロビが煽ってせっせとユーロを刷っていたの・・・かな・・・。

存在感があったのは、

色々やらかしたり、空回りした腹黒アルトゥーロと、

ベルリンに囲われたアリアドナ、あとはモニカくらいですかね。

ナイロビと信頼関係を築いた技師のおじさん、

この2人の関係性にはほっこりしました。


ラケルの決断には驚きました。

元夫との関係とか、警察内での力関係とか、

キャリアも実力もある彼女だけど、

日々相当な葛藤があったんでしょうね。

そこで、教授の正体を知っても、

すぐに告発することをしなかった・・・というよりできなかったのかな。

出会ったばかりの教授への想いと、

その裏切りに対する怒りと、

もともと根底にある社会・権力に対する不信感と、

仕事への情熱、責任感と、

家族への愛情と。

ほんとに色々な感情が複雑すぎ・・・。

ラケルにばれた時は、教授との関係も終わりで、

教授はすぐに警察に拘束されるものと思いましたが、

怒りと愛との葛藤で、最終的に愛が勝ったという衝撃的な展開でした。

最後、潜伏先が空っぽだったときのラケルの吹っ切れた表情が良かったです。


ベルリンとアリアドナの関係、

生きるために身を差し出したアリアドナと、

恐怖心からくるその行動を愛情と錯覚したベルリン。

他人に心を許さず孤独に生きてきたベルリンが、

死期が近づく中での最後の仕事の中で、

最後くらいは穏やかに、誰かに愛されたいと、

ふと感じてしまったのかな。

そしてアリアドナとの関係を錯覚して、

しかもナイロビからの暴露で本心を知り、

結局自分は孤独だと思い知らされる。

ベルリンは容赦なく冷酷な部分もあって傲慢で、好きなキャラではないけれど、

間違いなく教授と同等の強盗グループの立派なリーダーであったし、

その存在感はすごかったな。

決して好きにはなれないけど、

指揮をとって事態を掌握する姿はかっこよくもあり。

細かくは触れられなかったけど、

教授が心を許し、窮地を相談し頼りにしていて、

本名や生い立ちをよく知っていることから、

幼馴染とか、旧知の仲だったんだろうな。

知性と優しさの教授だけではこの計画は無理だっただろうし、

やはり冷酷で手段を厭わない迫力のあるベルリンがいないと統率はとれなかっただろうな。

必要悪というものでしょうか。

教授もベルリンも、そこの立ち位置はお互い認識しあっていたように思います。

最期、砦を守って潔く死に逝くベルリン、

生還してほしい教授の思いが悲痛でした。


好きだったのはナイロビとデンバーでした。

ナイロビは最後までぶれることなく、

芯の強い明るい女性でした。

他のメンバーが色々翻弄されてブレていく中で、

初志貫徹、ずっと筋が通っていました。

混沌を打破すべく、家母長制でいく!と宣言したときはかなりかっこよかった。

ラストで着替えて出てきたときもかなりファンキーでした。

ナイロビみたいな女性はあこがれるな~。


デンバー、子供っぽいけど男らしくて、

笑顔が素敵でした~。

顔ならリオが一番かっこよかったけど、

リオは子供すぎて、落ち着かなくて見ていられないかな。

ストックホルム症候群を知らなくて、

病気なら治るように支える!とか言っちゃって、

ナイロビからばっさり指摘された時の衝撃とか、

そのショックで急にモニカに心を閉ざす素直さとか、

その後人質と強盗グループの間で複雑な状況に置かれたモニカを、

それなら俺が守る!と断言する男らしさとか、

とにかく何にしても情熱的で、愛すべきキャラでした。

窮地のモニカが悩んでる時に、

「ストックホルム・・・響きがいいよ、

仲間になってストックホルムと呼ぼう」、って言ってしまって、

俺何言ってんだ・・・ってなったときがめっちゃ愛らしかったです。

デンバーとモニカに未来はないな、と思って切なく見てたので、

あのラストは最高でした。

デンバーのスーツ姿かっこよかったし、とってもお似合いの2人でした。

2人の別れという形で終結させるのではなくて、

父であるモスクワの死によって、

ストーリー的にも2人の結びつきを強めていて、納得の形でした。

デンバーとモニカにとっては、(あ、ラケルと教授もだ)

人生の中で最も濃密で劇的な数日だっただろうな・・・。

デンバーは絶対に良きパパになったろうな。


シーズン2、文句から始まり、残念ポイントもありましたが、

総じて納得のエンディングでした。

強盗グループ全滅してしまうかとハラハラドキドキで見ていられなかったけど、

そこはドラマ。

3人は犠牲になったけど、

爽快のラストでした。

とーーーっても面白い良いドラマでした!


試験やら何やらあるので、

後はsense8の完結(いつだろ・・・!?)を見届けたら、

半年くらいはドラマ絶ちかな・・・

でもストレスたまったら見ちゃうかも、です。

と、さっぱり決断させてくれるぐらい良いドラマでした~。

Duka’s

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