上映日:2016年06月11日製作国:アメリカイギリス上映時間:108分
Googleがモデルかな。
そんな感じの巨大IT企業の創始者で富豪の社長・ネイサンの別荘に、
社員であるプログラマー・ケイレブが抽選で招待される。
休暇を社長の別荘で・・・と浮かれて訪れるケイレブ。
しかし実はネイサンは別荘でAIの開発をしていて、
AIのエヴァの実証実験をさせるためにケイレブを選んで招いたのだった。
エヴァが人間的思考をできるのかどうか、
ケイレブは対話を通してエヴァをテストする。
天才のネイサンだけど、
感情をもたせたという割にAIの扱いがぞんざいすぎる・・・。
それはケイレブに対してもそうで。
優秀すぎて全てのものを見下しているというか。
そんな嫌なオーラしか出てません。
エヴァは顔だけは人間ぽいけど、
体はメカニック。
でもすごく可愛くて、美しい。
曲線美。
メカニックのCGも美しかった。
テストしていると思っているのは人間だけで、
人間よりはるかに知能レベルの高いエヴァは
どうすればネイサンの支配を解けるか、
どうケイレブを利用しようか、
恐らく初対面、もしくはケイレブが招かれる前から知略を巡らせていたのかも。
でもその企みに感情が感じられなくて、
そこが不気味で恐ろしかった。
でも書いていても感じるけど、もはや知能レベル、みたいなことじゃないよね・・・。
人間が思考するレベルの企み、ではなくて、プログラムの一部として
人間という生物の思考を操り実行する。
人間は自分で感じ、考え、行動している、ように錯覚するけど。
要はマウスの実験のような。
エヴァの「停電」と「ネイサンへの警告」による心理誘導と、
実際にAIの試作・破壊を繰り返していたネイサンへの疑念から、
観客もケイレブと同じく、もしかしたらケイレブもAIなのかも、
と思わされたはず。
ケイレブがそれを確かめるシーンが一番怖くてぞくぞくしました。
たった6日間でエヴァにすっかり心奪われたケイレブ・・・
とりつかれたように、エヴァを自由にすべく奔走したのに・・・
哀れすぎる・・・
人間の驕りが凝縮されたような物語。
結局”感じる”こと、”人間らしさ”の価値ってなんなの。
そしてAIでそれを再現することの意味とは。
ネイサンが目指した”人間らしさ”の点では完全に失敗作よね。
人を傷つけることに全く動揺も躊躇もないし。
ネイサンの別荘すごく素敵だったし、
エヴァ美しかったです。
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