ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ

上映日:2018年11月16日製作国:アメリカイタリア上映時間:122分

ジャンル:クライム


前作に続いて。

CIAのいわば武闘派、マットと

家族をカルテルに殺害されて暗殺者となったコロンビアの元検事アレハンドロ。

主要人物はこの2人。

全くつながりのないように見えるアフリカの海賊と、

メキシコのマフィア。悪いものはつながるもので。

世界的な抗争の一端が垣間見えますが、舞台はやっぱりアメリカ-メキシコ。


前作のような張りつめた緊迫感、

カルテルの異様さが際立つような描かれ方はあまりなく。

カルテルのボスの娘を誘拐して意図的に抗争を起こし、混乱させる計画です。


力には力をもって対抗すべきところ、

無法者と、建前上法を順守して対峙せねばならない者のジレンマ。

でも結局法の順守は後からつじつま合わせなんですけどね。


今作は、憎き敵の娘をダシに使うものの、情を感じて守ることになってしまう、

なんとも平凡なストーリーでした。

前作ではボスの前で妻子に容赦なく銃を向けましたが。

映画としての後味は最悪だけど、

観客は情にほだされた結末など求めていないから。

カルテルの抗争で日々無慈悲に人命が奪われている中で、

それに対峙する者達の倫理観も平和な日常を送る一般人のそれとはかけはなれている、

それが邦題「ボーダーライン」の言わんとするところでしょうし。

そこに重みとフィクションながらもリアリティがうまれる気がしますが。


マットも生ぬるいよね。

娘、証人保護???正気かと思いました。

敵地の警察に保護させて抗争をあおる予定、

ということは当然娘はただの釣り餌でしかなくて、

生死なんてはなから気に掛けるものではなかったはずだけど。

アレハンドロへの最後の温情、というか遺言として受け取ったのかもしれませんが。


続編がありそうなラストでした。

前作も今作も嫌いじゃないので続編がありそうなのは嬉しいけど、

やっぱりアレハンドロはあそこで死んでしまって

衝撃的に虚しく終わってほしかったというか。

アメリカのヘリもカルテルも去った後に野ざらしの亡骸が砂漠にぽつん・・・みたいな。

娘も他のカルテル戦闘員と同じくただそこに亡骸として残される。

救いのない結末だけどそれが現実では。


まぁでもミゲル影があってかっこよくて、

ミゲルがアレハンドロに仕込まれて暗殺者になる続編とか

かなり見てみたいんですけど。

色々文句言って、結局、続編に期待しております。

Duka’s

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