特捜部Q カルテ番号64

2019 デンマーク 映画

!ネタバレしています!ご注意下さい!


デンマーク映画初めてです。

何にも知らずに見ましたが、小説が原作のシリーズもののようで。

なんと映画も4作目。

どうりでキャラがたってるわけです。


偏屈な刑事カールが仕切る、特殊事件を扱う部署 特捜部Q。

テキパキと有能そうな女性捜査官ローセと移民刑事アサドの3人の部署。

日本ドラマでいうと「相棒」みたいな感じ。

カールの相手はアサドとローセしか務まらなそうだけど、

アサドに何やら異動の気配。

物語はアサドの異動1週間前に始まりますが、

カールがもう偏屈すぎて・・・

アサドを認めているのに、

どういう心境なのか数年チームを組んできたと思えない冷たさで、

異動なんてなんとも。って風を装いつつ、荒れてチンピラをボコボコにしたりして、

ほんとに天邪鬼。


特捜部が異様な状態で発見されたミイラ状態の3遺体の捜査をすすめると、

ある産婦人科医師につながります。

不妊治療の権威でもあるその医師は実は優生思想の持ち主で、

中絶手術を受けに来た移民の女性に本人に明かさずに不妊手術を行っていて。

その計画のスタートは数十年前。

不良少女を収容する孤島の更生施設ではじまっており、

物語はそこにある少女が収容された数十年前の回想とともにすすみます。


ある少女の悲惨な体験とミイラ事件を追う中で、

現在も続く優生思想支持者たちのグループ「寒い冬」の企てに行きつき、

攻撃や妨害にあいながらも解明していきます。


事件は解決しますが、アサドは銃撃されて重傷を負います。

そうしてはじめて自分の気持ちを素直に吐露するカール。

でもローセには君が必要、とかいって往生際の悪さ・・・。

なかなか微笑ましかったです。


日本でもかつて現実に強制不妊手術が行われていたし、

人種がらみであるとか、抱えるものは多少違いますが、重なる部分もあり。

まぁそれぞれのお国事情の暗部があるもんだなぁ、と。

事件自体は相当重いテーマですし、ある組織の幹部を検挙しただけで、

思想自体はなくならないわけで。

重苦しいものが残りますが。


やっぱりキャラクターがしっかりしているものは見やすい。

1作目から見たくなりました。

Duka’s

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