トランス・ワールド

2013 アメリカ 映画

!ネタバレしています!ご注意下さい!


Amazonプライムで、めちゃくちゃ高評価なんです。

★4.7くらいの。

確かに悪くはなかったけど、言うほど良くもなかったかと・・・

良くつけても★3.7くらいかなぁ・・・

いや他の方の高評価に引っ張られてるので実際3.2くらいかも。

原題は『Enter Nowhere』どこにも行けない、みたいな意味で。

「トランス」だと恍惚とか忘我とか、自我を失った感があるからだいぶ違うよなー。

原題のままで良かったんでは・・・。


とにかくお金かかってないし、密室ものだし、

登場人物はチョイ役を含めても7人。

ほぼ森。ほぼ小屋。

見ず知らずの男1人と女2人。

車の故障のトム、

ガス欠のサマンサ、

強盗の逃亡中のジョディ。

それぞれアクシデントの末に同じ森に迷いこみ、

氷点下となる夜は小屋で暖を取りつつ、脱出を試みます。

でもこの森、行っても行っても出られない。

どれだけ進んでも小屋に戻ってしまいます。


小屋以外で森にあるのは防空壕。

その中にはドイツ語ラベルの食糧やワイン、ポーランドの地図。


話を進めてみると、3人とも違う年代の違う場所に生きていて。

疑心暗鬼になりながらも不思議な空間にいては受け入れるしかなく。

皆、自分が死ぬ悪夢にうなされたり。


混乱の中に4人目のドイツ兵が現れて、

3人は親の形見としてドイツ兵と同じロケット(ペンダント)を持っていることが判明。

なんと、ハンス(ドイツ兵)→娘サマンサ→娘ジョディ→息子トムという。

ハンスが戦死したことで、子孫の未来が連鎖的に不幸になっていたことが発覚。

4人がいるのはまさにハンスが爆撃で亡くなるその日、その小屋でした。

なんとかハンスを生かそうとする3人と、信じられず抵抗するハンス。

もみ合いの末にジョディが撃たれて亡くなり、

トムが消えて、

サマンサは爆風で飛ばされて意識を失い。

命からがらのハンスはなんとか防空壕へ。


全ての歯車が修正され、

時はジョディがガソリンスタンドにいるところに戻ります。

落ち着いた人生を送っているジョディ。

ガソリンスタンドに強盗に入るのはケビンとジョディではない別の女性。

自分に銃を向ける女性に何か意味深なガソリンスタンドのおじさん。

間違えた方向を正してくれたのはこの不思議なおじさんでしたね。


ジョディが無事に買い物を終えて豪邸に戻ると、存命しているサマンサが出迎えます。

ハンスの骨壺を抱えて海岸を散歩する2人。


いやハッピーエンドですけど、えー、あのろくでなしの強盗彼氏との子供がトムでしょ!?

トムは存在が消えてしまったってことか・・・めちゃかっこいいのに・・・残念すぎる。


ひたすら森での会話ベースでよくここまで深く描けたものです。

でも高評価じゃなかったら途中で脱落したか早送りしちゃったかも、

ってくらいのチープ感。

なんか冒頭はベタなくさい芝居がかった古臭い感じでしたが、

それすら演出だったのかな。

見ず知らずの3人が森で出会って、

殺伐としそうなのになぜか楽し気だったのは血縁者ゆえでしたかね・・・。

2回目さらっと飛ばしながら見たら、

2011年の新聞とか、クラシックカーかポンコツかって会話とか、

ライターやベストについての話とか、何気にヒントがちりばめられてたんですね。

2度見おすすめです。

Duka’s

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