2020 アメリカ 映画
!ネタバレしています!ご注意下さい!
傭兵がバングラデシュの麻薬王に誘拐されたインドの麻薬王の息子を救出するお話です。
・・・何人死んだだろう・・・
100人?じゃきかないかな。
とにかくたくさん人が死にます。
バングラデシュ警察は麻薬王の手下状態なので、
少年と傭兵を捕えるために動員された警官やら軍隊やら、ひたすら殺されます。
まぁ子供一人どうこうというより、
それを口実にした麻薬王同士の抗争と考えると
心中の理不尽はほんの少しだけ解消されなくもないですが。
秒で殺されていく兵隊たちにも親がいて妻子がいて、
ああして父親が殺されてしまうことによって露頭に迷い、子がギャングに入り、負の連鎖が繰り返されると思うと、
タイラーレイクが数年前に死に目に会えず病死した6歳の息子の命の重さと、
心は満たされずとも何不自由なく暮らす麻薬王の息子の命の重さと、
兵隊たちの命の重さ、
やっぱりその描かれ方が理不尽すぎて。
でもそこに問題提起がされているのかもしれない。もしかしたら。
最強不死身のタイラーレイク、最後にあのシルエットが彼かどうか…
私はタイラーレイクは橋で死んだと思います。
タイラーレイク一人なら余裕で生き残っただろうけど、
少年と息子を重ねて見殺しにできなかったところが唯一の救いというか、
それが無ければ成り立たない話ですが。
タイラーレイクの代理人らしき昔なじみの女性兵士、かっこよかった。
インド系かな。アジア人の女性が強く描かれているのは好きです。
命がけで救われた少年の8カ月後・・・物憂げな表情でしたが、
彼がせめて自分の次の代に殺戮の連鎖をつなげないでほしいと。
ピアノをひきながら殺すことも殺されることもなく平和に暮らしてほしいです。
今この時も世界のどこかで無意味な殺戮が行われているだろうと思うと、
人間って何なのか、虚しいですね。
アクションでたくさん人が死ぬ映画なんて山ほどあるけど、
よくできているからこそこんな風に感慨にふけるのかも。
アクションシーン、銃撃シーン、とてもよくできています。
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