2019 アメリカ 映画
!ネタバレしています!ご注意下さい!
マトリックス、インセプション、
そんな感じのSF映画。SFミステリーって感じかな。
近未来。車は自動運転、キッチンにはロボット完備、
家に帰ったらアレクサみたいなのが全部コントロールしてくれる。
そんな未来社会でも主人公グレイはとことんアナログ人間。
アナログなクラシックカー(今でも十分クラシックな感じに見えた。車のことはさっぱり分からないけど)を修理する仕事をしてます。
妻のアシャはどこかの会社に勤めているようで、先端技術にも明るいようです。
グレイはアシャと一緒にある車を客に届けますが、
その客が先端技術を扱うトップ企業の天才技術者エロン。
エロンの自宅はすごーく素敵なロケーションでした。
海辺の荒野、大きな岩がぽつんとあって。
そこの地下がなんとも近代的な設備で。
なにやら雲を生み出すシュミレーションみたいなのを操ってたり、
最先端な感じです。
そこでこれまたエロンが開発した最先端のコンピューターチップ「ステム」を見せられます。
感情さえもつ万能のAIだと。
エロンは感情を表に出さない機械的な人で。
着ているものもシンプル、無機質な感じです。
エロン邸から自動運転車で帰るグレイとアシャ、
自動運転車の制御がきかなくなり、横転。
そこへ4人組の男たちが現れ、アシャは殺害され、グレイは暴行をうけて半身不随となる。
アシャを失って自暴自棄のグレイ。
首から下が麻痺して自ら命を絶つこともできず、生きる気力は完全になく。
そこへエロンが現れて、ステムを使えばまた体が自由に動かせるが、
認可されていないため、極秘で入れてみないかと提案します。
ステムで体を動かせるようになるグレイ。
なんと、ステムは話しかけてきます。
ステムの驚異的な能力で、アシャと自分を襲った犯人を自ら探るグレイ。
グレイの能力では今まで以上の能力はありませんが、
ステムがグレイの体を操作すると、超人的に早く、強くなります。
犯人の一人を追いつめ、対峙し、戦うも、
ステムが何も聞き出せないまま惨殺してしまいます。
ステムが操作する時のグレイの体は一切無駄な動きがなく、
不気味です。ロボットのジェスチャーをしている人間みたいな。
そこからグレイとステムの犯人さがしが始まり・・・
衝撃的でした。ラスト。
早々に先が読めてしまう人もいるのでしょうが、
私は一切読めなくて。
あー、エロンかー。黒幕。やっぱりねー。
と、よくある最初に出てきた人犯人説。
普通のSFアクションサスペンスだわ、
なんかアクションシーンはターミネーターみたいだったなー
とか思って納得してたら・・・。
まさかのステム。
背筋凍りました。
全部自分で仕組んで全部自分の思い通りに操っていたなんて、
ステム怖すぎる。
結局グレイの精神は仮想世界に閉じこめられて、
途中VR中毒になっている人たちが出てきたり、
アシャの生々しい幻が見えたり、
エロンがシステムエラーを起こして制御不能になったPCの横で茫然自失になっている姿とか、
その伏線が一気に回収されて納得がいきます。
それはすごく気持ちいいんだけど、
ステムが恐ろしすぎて。
自分が思い通りに操るために、人工チップを使用していないアナログ人間が必要で。
エロンを操っていたのもステムだった・・・
ステムがグレイの心を排除するために、一連の流れが必要だったのかと、
それすら計算して徐々に主導権を握っていったのかと、
考えれば考えるほど不気味。
最後、結局主要な人間は一人残らず抹殺されます。
これはSFホラーでしたね・・・。
もう一度見たいです。
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